視野角と動きぼけの評価

真横の席に座って見た場合の評価である.

LCDノートの視野角の狭いことが明らかである.LCDモニターでも40%のユーザーが「やや気になる」以下の評価をしている.

図5-1 視野角の評価:水平方向
視野角評価画面へ
自席から立上がって見た場合の評価である.

図5-1の水平方向の評価とほぼ一致している.
図5-2 視野角の評価:垂直方向
 
上の2つの図と評価方法は同じ.

IPSは「わかるが気にならない」のレベルに達している.CRTに近い.MVAもIPSより評価が劣るが「わかるが気にならない」のレベルである.ただし,MVAはN=9とサンプル数が少ない.
図5-3 ディスプレイ方式別の視野角の評価
 
スクロール文字の動きぼけは,LCDノートで目立つ.LCDノートでは,「非常に邪魔になる」と「邪魔になる」で60%に近い.

評価したスクロール文字の速度がCPUの性能に依存するという問題がある.しかし,LCDノートはCPU性能が比較的低いと考えられ,図5-7にも示したとおりスクロールがノートの方が若干遅く感じられている.にもかかわらず動きぼけの評価はモニターより劣ることはLCDの応答速度の遅さを示しているといえよう.
図5-4 スクロール文字の動きぼけの評価
動きぼけ評価画面へ
LCDでは,MVAの動きぼけが最も気にならないということを示している.ただし,MVAはN=9でサンプル数が少ない.
図5-5 スクロール文字の動きぼけの評価:方式別 
 

動きぼけがないとした場合のスクロール速度の評価.評価したスクロール文字は平均的に見れば「ちょうどよい」と「やや遅い」の間くらいであった.それでも図5-4に示したようにLCDノートは半数以上のユーザーが動きぼけが邪魔になる.

図5-6 スクロール文字の速度評価:方式別
 
スクロール速度がプログラムの都合上CPU性能に依存するためLCDノートでは他より若干遅いと感じられている.
図5-7 スクロール文字の速度評価